上品な合宿免許
いわば走るクルマをセンサーにするのである。
現在、VICSは交差点間で区切った対象道路区間にして約8万3000区間分の渋滞情報を集めているが、PMVICSではVICS非提供道路と合わせてその倍の約17万区間でユーザー車両から渋滞情報を収集し、それを基にVICSより広範囲での渋滞情報提供サービスを行っている。
PMVICSは複数のユーザーから収集した渋滞情報を蓄積し、道路区間ごとに独自のアルゴリズムで統計処理をしている。
カーナビのルート検索では「現在の渋滞状況」のほかに、直前1時間の渋滞状況、そして過去の同日同時間帯における渋滞状況の情報が考慮される。
多くのユーザー車両が同時に走っていなくても、過去の渋滞情報の蓄積が渋滞情報の精度を上げる仕組みなのだ。
PMVICSのように情報提供型のサービスでは、ユーザーがプライバシーに対する不安を持ち情報提供に消極的になることが懸念されるが、同サービスの情報提供率は17%を超えるという。
サーバーには、個人データは全く残さず、日時とその区間の旅行時間しか蓄積されない仕組みにしている。
またPMVICSは情報提供をするユーザーのみが利用できるサービスであり、H車オーナー同士の相互扶助の関係が成り立っている。
この点も情報提供率の高さにつながっている。
渋滞予測情報はその名のとおり、未来に起こる渋滞を予測する機能だ。
Hでは00年からVICSセンターから提供された全国の渋滞情報を蓄積し、その発生箇所や状況について独自の解析と渋滞予測プログラムの開発を行ってきた。
ユーザーが目的地までのルート設定を行うと、各ルート上でこれから発生する渋滞を予測し、最短距離ではなく、渋滞に巻き込まれる可能性が少なく、最も早く目的地に到着できるルートが提示される。
オンデマンドVICS、PMVICS、渋滞予測情報の3大サービスは、それぞれが単独で提供されているのではなく、カーナビヘの渋滞情報表示やルート検索にまとめて利用される。
わかりやすく説明すると、長距離のルート検索をした場合、現在地周辺の渋滞情報はオンデマンドVICSとPMVICSの情報が優先的に使用されて、目的地周辺は到着が未来になるので渋滞予測情報の優先度が高くなる。
むろん、実際は単純に切り分けされているのではなく、クルマが走る地域や道路、時間帯、検索するルートによって、渋滞情報を利用するアルゴリズムは変化するという。
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